Polaroidフィルムを最大限に活用する方法

1. 適切な保管(未開封のフィルム)

Polaroidフィルムを適切に保管することで、フィルムの化学反応が安定し、写真がベストな色、コントラスト、ディテールなど最適な性能を維持できます。
未使用のPolaroidフィルムパックは涼しく乾燥した環境で保管してください。4~18°Cの一定の温度を保った冷蔵庫内に、平らにして保管することを推奨します。ただしフィルムを凍らせないでください。凍ってしまうと化学反応が損なわれ、フィルムが正しく動作しなくなります。
また、冷蔵保存したフィルムを使用する際は、撮影前に室温に少なくとも1時間戻してからご使用ください。すぐ使用すると青みがかった仕上がりになってしまいます。

2. フィルムの使用について

フィルムの箱に記載されている日付は「製造年月日」であり、使用期限を示すものではありません。Polaroidフィルムには使用期限の設定はありませんが、保管状態や時間の経過により、性能に変動が生じる場合があります。製造年月日から1年過ぎたフィルムでも、通常の使用環境において欠陥が生じることはほとんどありません。
適切な保管を行うことで、フィルムの最適な性能を維持できます。フィルムは4~18°Cの涼しい環境で保管することを推奨します。冷蔵保存したフィルムを使用する際は、撮影前に室温に少なくとも1時間戻してからご使用ください。

3. カメラのローラーのメンテナンス

写真のネガティブ部分とポジティブ部分の間に化学物質を均一に広げるために、写真はカメラのフィルムドア内側にある2本のローラーを通過します。ローラーが汚れていると、化学物質が均一に広がらず、仕上がりに意図しないムラが出ることがあります。

そのため、カメラのローラーが清潔であることを定期的に確認してください。ローラーはカメラのフィルムドアを開け、柔らかい布にきれいな水を含ませて掃除ください。肉眼で汚れが見えなくても定期的な清掃が重要です。

4. 露出補正

基本的にi-Type、600、8x10フィルムのようなPolaroidフィルムは、ASA:640(ISO感度)のため標準的な撮影条件であれば露出補正なしでも良い写真が撮れます。
例外がSX-70です。現在のSX-70フィルムは従来のPolaroidフィルムよりもわずかに高いASA:160(ISO感度)を備えています。これは私たちのフィルムが光に対してより敏感で、露出が速くなる(より短いシャッタースピードで撮影できる)ため、明るい場所で撮影する際は、カメラの露出ダイヤル設定を1/3段階暗くすることを推奨します。
カメラの内蔵フラッシュを使用して撮影する場合は、露出ダイヤル設定を中央位置に調整してください。Polaroidカメラの内蔵フラッシュは通常、1~2.5メートルの範囲で効果的です。

5. 温度

Polaroidフィルムは、13~28°Cが最も効果的な現像温度です。この温度から極端に外れる場合はフィルムの現像時間と仕上がりの色味に影響を与えます。
寒い気温での撮影(< 13°C):
13°C未満の環境で撮影すると、写真が過度に露出してしまい、コントラストが不足し、青みが強くなった仕上がりになります。低温で撮影する際は、ジャケットの内側ポケットや体に近い場所で現像させてください。
暑い気温での撮影(> 28°C):
28°Cを超える環境で撮影すると、写真が黄色や赤みがかった色合いになります。高温で撮影する際は、フィルムパックを冷蔵庫で冷やしてから持ち出すことをお勧めします。エアコンの効いた部屋、保冷バッグ、冷たい飲み物の下など、涼しい環境で現像することで、熱の影響を最小限に抑えることができます。ただし、湿気を避けるようご注意ください。

6. 遮光

Polaroidフィルムは、カメラから取り出した後でも光に敏感です。撮影時、フィルムはカメラに取り付けられたフィルムシールドに覆われた状態で排出されるため、光に敏感な最初の数秒間を光から保護することができます。
撮影後は数秒間待ってからフィルムシールドを取り出し、下記の方法で光から保護してください。
・フィルムの裏面を下に向けてテーブルに置く
・ジャケットのポケットの中に入れる
・フィルムの空箱に入れる
現像中の写真を遮光することで、より深いコントラスト、シャープなディテールの仕上がりが得られます。

7. 適切な保管(現像済みフィルム)

Polaroidフィルムで撮影した後も現像液が乾くまで化学反応が起き続けています。Polaroid写真は繊細なため、丁寧にお取り扱いください。現像後の写真は直射日光から避け、通気の良い環境で保管することが大切です。
フィルムが乾くまで:
写真を圧縮したりフォトアルバムに入れるなど密封しないことをおすすめします。完全に乾燥させてからアルバムに入れると、長持ちしやすくなります。
フィルムが乾いた後:
撮影から30日ほど経過すれば、写真をアルバムなどに収納しても問題ありません。写真を長持ちさせるためには、乾燥した暗い場所で紫外線を避けて保管することをおすすめします。

8. フィルムカートリッジのリサイクル

SX-70・600フィルムパックにはPrimary Li-MnO2 バッテリー(6.0V750mAh 4.5Wh)が内蔵されています。処分される場合は、お住まいの地域の分別方法に従ってください。カートリッジに電池が入っているため、分別の指定がある場合は、プラスチック製のカートリッジ、金属製のスプリング、電池を別々に廃棄してください。